うっかり、悪役令嬢を落としてしまいました

　田舎貴族のセオドア（テディ）・ウォール伯爵は、社交界で華々しく生きるより、田舎の領地で慎ましく生活したいと願っている青年。社交界デビューをする妹のためにどうしても断れなかったクレッシェンド侯爵の夜会で、悪役令嬢クローディア・バーデン公爵令嬢に出会ってしまった。
　クローディアはエルトリンゲン王太子の許嫁であった。しかし王子は身分差のある平民のナターシャ嬢に好意をもっており、焦りを感じた彼女はセオドアに王子のハートを射止めるために手を貸すように強要する。
　妹のために嫌々手伝っていたセオドアであったが、手伝ううちにクローディアの可愛いところがあることを知って、「お前、あんなクソ王子なんかやめて、俺にしろよ！」とついなりゆきで口説いてしまった。「
　あなたのような貧乏貴族がこのわたくしを口説く…続きを読む