ニヤニヤ読める裏設定

茉莉さんの藤元杏シリーズの、いわば「裏設定」にあたる物語。
ずっと前に、『欠陥だらけの多面体』などでもそうした裏設定はチラチラ垣間見えていたけど、「表のストーリー」の主役クラスのキャラたちの裏の顔がここでようやく判明。
改めて藤元杏シリーズをもう一度読み返すとまた何か発見があるかも。

しかし杏ちゃんは、ポチやお兄ちゃんのこうした裏設定を知らないまま「表の世界」の本編でも過ごしていくことになるんだろうな。
表・裏の世界を両方とも俯瞰している読者の目線でそう考えると、なんか不憫。

既存の小説作品に登場するアイテムや、その小説をイメージさせるアイテムが登場するのはいい感じですね。
作者の本棚を覗いて「ほほう、この人はこういうのが好きなのね」とニヤニヤする感じでした。