不思議さ、ほろ苦さ、やさしさ。

不思議な道具たちが活躍する場面と、しかしそこに見え隠れするそれらの成り立ちや動作原理や結果に関わる世界の不穏さがとても好きです。
信用ならないそぶりの優しい大人である賀茂と振り回されつつ大人になる優斗のペアと、そんな彼らに救われつつも正しく嘘をつき別れるであろう芹菜のエピローグはほろ苦くて、藤本杏シリーズで甘さを味わいたくなりました。