エピローグ
アンソニー・ナダルが、伝統あるグラン賞の授賞式で、真っ赤な薔薇の髪飾りをつけてスピーチをしたことは、瞬く間に世界中の話題となった。SNS上では、好意的な意見も僅かながらあったが、まわりの制止を振り切って、伝統あるグラン賞授賞式にふざけた格好でスピーチに臨んだことが、メディアだけでなく、多くの文化人、知識人から批判を浴びていた。
その二日後、アンソニー・ナダルは、高齢による健康上の理由から、リング・グループの会長職だけでなく、他のすべての役職や名誉職から退き、完全に第一線から引退すると表明した。記者から、グラン賞での失態が原因ではと問われると、決してそのようなことはないと否定した。
そして、同じ日にもうひとつ別のニュースが世界中を驚かせた。
八十年以上も行方がわからなくなっていた十九世紀を代表する印象派の画家、ファンセント・フィン・ゴッコのセーヌ川の月がフランスで発見され、ファンセント・フィン・ゴッコ美術館により慎重に鑑定が行われた結果、真作と認定されたというものだった。ゴッコの絵は非常に贋作が多く、毎年、多くの絵が鑑定に持ち込まれるが、今回のように真作と認定されるのは極めて珍しいという同美術館員のコメントも併せて報道された。
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カクヨムだけでなく、サイトに小説を投稿するのは初めてでしたので、不慣れで、読みづらい面などあったと思われますが、お読みいただいた皆様には感謝の気持でいっぱいです。
ありがとうございました。
乙女射撃手マリアの休日 風来ゆう @sunflower-you
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