ナマケモノのジレンマ

高校生の晃介は卒業式の日、思いを寄せていた幼馴染の菜摘に告白された直後、「ナマケモノ症候群」という奇病を発症し倒れてしまう。
一日に二十時間の睡眠を取らなければならず、身体機能も著しく低下してしまうという「ナマケモノ症候群」。海外で専門治療を受けなければ治せない病を前に、晃介は、旅立つ前に再び菜摘に会うべく奮闘する。

「いつかじゃダメだ。今じゃなきゃダメなんだ。だから俺は今、菜摘に告白の返事をしに行く」

その一途な思いは、少年に奇跡を起こす。

※「ナマケモノ症候群」は、現実には存在しない病です。ご安心下さい。