鋒は未来を切り開く。

アル中で暴力を振るう父親と隷属的な母親。悲惨な家庭環境から遠ざかるため、中学生になったイオリは剣道部に所属した。竹刀で自分の居場所を勝ち取っていくひたむきなイオリは中学三年生になり、初めての個人戦決勝を迎える――。


剣道の専門的な所作の落とし込みが素晴らしいので、やったことも見たこともほぼない私でも安心して読み進めることができました。試合の緊迫感は読み手にまで緊張が伝わるほどです。
イオリ自身の強さももちろんですが、祖母や道場の大人たちなど、彼女を必要な時に支えてくれた大人たちにもほろりと来ました。

強くなったイオリが自分の未来のために下した決勝戦での決断、ぜひ見届けていただきたいです。

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