日本史に疎くとも楽しめる！

私自身日本史がとても苦手なのでこういったものは避けがちなのですが、玉藻前というワードにつられて読んでみたらこれは面白い！

情景が鮮やかに目に浮かぶ文章と、読みやすいレイアウトのおかげで、夢中になれます。

そして私がつられた玉藻がこれまた妖しく魅力的なんです。出てくるたびにうっとりしてしまうほどでした。

肝心の主人公八郎は、その出自と父親の性格ゆえか玉藻が昇殿後はなかなか苦労します。子供なのにかわいそうじゃないかと泣きたくなるような目にも遭いますが、玉藻前子育ての結果闘争心燃え上がらせてる子になったので、全然めげない。凄いぞ八郎！

八郎の教育をする重季が、個人的に好きでした。文武に長けていてかっこいいというのもですが、八郎のあしらい方が上手いし、八郎にたっぷり愛情を向けてくれるのが素敵。

歴史物に苦手意識がある方も、ぜひ読んで欲しいです。ぐいぐい引き込まれて、とても面白い！