概要
もう、あれには出会いたくない……。
ある日の夜、浴室で頭を洗っていた私は何かの気配を感じた。その直後に見えたのは、尻尾のない白い狐の姿だった。
片田舎とはいえ、住宅街に狐はいない。ましてや、屋内で出会うはずもなかった。それは、いわゆる幽霊だった。どこかに行ってほしいと私が祈ると、それはすぐに姿を消した。
翌日、リビングに行くと朝食の準備をしている母がいた。その肩越しに、昨夜の狐の姿を見る。
顔色の悪い母を気づかうが、大丈夫だというので私は会社に出勤した。
仕事をしていると、私宛てに電話がかかってきた。それは、母が事故にあったという知らせだった――。
*ノベルアップ+にも掲載しています。
片田舎とはいえ、住宅街に狐はいない。ましてや、屋内で出会うはずもなかった。それは、いわゆる幽霊だった。どこかに行ってほしいと私が祈ると、それはすぐに姿を消した。
翌日、リビングに行くと朝食の準備をしている母がいた。その肩越しに、昨夜の狐の姿を見る。
顔色の悪い母を気づかうが、大丈夫だというので私は会社に出勤した。
仕事をしていると、私宛てに電話がかかってきた。それは、母が事故にあったという知らせだった――。
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