星になったサンタさんからのプレゼント
ゆる弥
星になったサンタさんからのプレゼント
聖夜の夜にサンタクロースがやってくる。
そんな常識はいつの頃からあるのだろうか。
物心ついた頃から知っていた当たり前の事だった。
「ねぇ、今日はサンタさんが来るんだよね?」
私の息子は飛び跳ねてテンションを上げている。ウチのサンタさんも来るのは当たり前になっていた。
今年の初めに亡くなった父も、私のサンタさんだった。父に思いを馳せていると、来客を告げるチャイムがなる。
なにやら荷物が届いたようだ。
差出人は亡くなった父。
不審に思いながらも荷物を受け取り開ける。
手紙と父が生前大事に保管していたウイスキーが入っていた。
手紙を開くと家族への思いが綴られている。
そして、最後に『メリークリスマス』と。
目から溢れる気持ちを我慢できずに崩れ落ちた。ユニークな父だったけど、まさかこんな不意打ちがあるとは。
「パパどうしたの?」
目に涙を溜めた息子は私にしがみついてきた。
「大丈夫。ごめんね。パパにもサンタさんが来たみたいだ」
星になったサンタさんからのプレゼント ゆる弥 @yuruya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます