醜女と神獣

「呪ってあげるわ、この世のすべてを」
醜い容姿と痛む過去を持ち、世界も人も恨む少女、醜（しゅう）。
「やはり人は、この世界に必要などないな」
神を冒涜し自然を汚す人間を嫌う神獣、黄（おう）。
醜はあるとき、神獣の番として、黄への生贄にされる。
共に暮らし始めるものの互いに冷め切っていた二人は、やがて少しずつ距離を縮め、相手の美しさに気づいていき――


「会わなくちゃ。どうしても、伝えたいことがあるから」
このくだらない世界に、意味がなくたってかまわないから。
ただ、今は、あなたが恋しい。


これはこの世で一番醜い娘と、この世で一番美しい神獣が、出会い、少しずつ変わりゆく、
この世で一番歪な恋忌憚。


✽·ﾟ＋.。書いている本人が残虐なシーン苦手なので、そこまで酷くはないですが、主人公の過去など軽度の暴力描写を含みます。