愛を知らない主人公が、二人の女性との関わりで、愛を知る純愛と成長の物語

 愛なんてまやかしだと言う主人公。
 それは、孤児だった主人公を引き取った養父母が、主人公に愛情をそそがなかったからでした。
 義理の両親は自分達の利益のために主人公を育てたと、主人公はそう思っています。
 そんな主人公に愛というものを教えるヒロイン。

 この物語は、主人公とヒロインの純愛物語であり。
 主人公が愛というものを教えられ、愛の大切さに気付かされるまでの成長の物語でもあります。


 文芸寄りの表現もありますが、難しくなく、物語の情景がすっと入ってきます。
 読むのが遅い私が、ほぼ一日で夢中になって読んでしまうくらい、とても読みやすいのも魅力の一つです。

 それなのに、内容も技法もしっかりしていて読み応えもあります。
 ・特徴のある魅力的な登場人物達。
 ・こっそり散りばめられた数々の伏線が後半に回収されていく楽しさ。
 ・さりげなく描写される宝石などに関する知識など。

 どれをとっても魅力がいっぱいです。

 そして、最後のほうでは、しっかりタイトル回収もあります。
 ああ、それで、ロミオなのねって納得できるはず!


 純愛映画を見た後のような感覚を、読後感に味わえること間違いなしです。さくっと読めますので、一度読んでみませんか?

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