他のレビュアー様も書いていらっしゃいますが、序盤の明るさからは想像もつかないほどダークな展開が待ち受けています。狂気や人体破壊の描写も実に生々しくて!
それでもただただ暗いだけの物語にならないのは、一見斜に構えているけれど心根は優しい主人公、真咲をはじめとするメインキャラクターたちの人柄によるものでしょう。
非の打ち所のない優等生だけれど、真咲にはちがう姿を見せる幼なじみの綾香、有能なメイドで○○○○○○○で○○という小雪、見た目も性格もエキセントリックだけれど圧倒的な霊力をそなえているらしい鉄心斎など、どのキャラクターも素敵ですが、個人的にいちばん気に入っているのはミシャです。
……なんて、ミシャ本人(人?)に聞かれたら、さんざん罵倒されたうえに骨の二、三本も折られそうですが、でも彼女のアクションシーンは本当にカッコいいんですよ! なのに○○○が好物というギャップもたまりません。
オカルト・グロテスク・謎解き・魅力的なキャラクターと四拍子そろったこの作品が、今後どのように展開しどのような結末を迎えるのか、楽しみでなりません!
オカルト研究部の存続のため、主人公は、ある事件に挑むことになった。
彼の後輩が住む家(お屋敷)に取り憑く悪霊から、彼女の家族を守るべく、彼は動く。
そこにいる霊たちの、それぞれの意味。
彼が、そこに深く関わるとき、過去にその場所で行われていた悍しい事実が明らかになる。
あなたは、その衝撃を直視できるだろうか。
描写がとにかく丁寧で、読者にも状況が想像しやすい。しかし、想像がしやすいということが、ホラーにおいて、何を意味するのか、かんがえてみてほしいのだ。
私は更新を追いながら読んでいたので、早く次を!と待っていた身だが、今なら一気読みができるので、ちょっと羨ましく思う。
読みやすい!とても読みやすい!
舞台は現代で馴染みやすく、登場人物はキャラが立ち、文章のテンポも良く、そして各話の文字数はWeb小説で最適と言われる1,500〜3,000文字程度。
さくさく読めます。本当にさくさくいっちゃいます。
しかし上記がその理由のようで、実はもっと他に理由があります。
柱となっているのは、過不足のない描写力。
情景も心理も余計なことは書かれていないのに丁寧で、読者の集中が途切れることはありません。
次にストーリー。
馴染みやすい設定、展開。
だけどばら撒かれた謎が多くて先が読めない。気になる。いつ答えがわかるの!?
そこからの、各話の最後の一文。締めの一文。
上手い! 余韻を残しつつ着地させて、一話一話の完成度を上げています。このお陰で読者はスピード感に乗りつつ「読書した」という満足感を得られるのです。
しっかり読書できる上に時間もとらない。ちょっとした空き時間に読んでも、あえてゆっくり読んでも満足できます。
オカルト、ミステリー、何より本そのものが好きな方!
ぜひ読んでみてください!
以前、オカルト研究会って本当に実在するのか調べた事が有ります。
幼い頃からオカルト好きの自分にとってはオカ研は憧れですからね。
でも、残念ながら高校では部活はおろか、同好会でも無いんですよね……いや、現状有ったらごめんなさい。
考えたら顧問の先生が部室に入ったら、生徒が見えない何かと喋ってるのを見ちゃったら、そら嫌でしょうからね。それこそ部にお金を出してくれる人が居ないと即廃部でしょう(笑)
いやーけど、オカ研って本当に実在して欲しいほど魅力的なんですよね。
オカ研を題材にした小説や漫画にも外れは無いですからね。
等作品も出だしから笑いと謎で引き込まれてしまいます。
主人公の石破君には、物語の世界だけでもオカ研が存続出来るようエールを贈りたいものです。