タイトルのライトさに騙されると、深みにズブリと呑みこまれる

踊るようなモノローグから始まる舞台に登場するのは、個性ゆたかなキャラクター、流れるように軽妙なその掛け合い。
愉しいそんな空間は、しかし話が進むにつれ一転。
おぞましく、忌まわしく、哀しい奈落が、その顔を裏からあらわにします。

まったく異なる二つの世界を、ここまでの完成度で描き、さらには一つに融合させた手腕には感嘆するほかありません。
この深みは、読んでみなければわからない。さいわい、その完成度ゆえに、豊かな描写をさくさく読み進められてしまうので、これは第一話からクリックするしかありませんよ?

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