第21話
図書館で勉強を続けて2週間が経った。親は相変わらずで、勉強してると言う報告を表向きには信用してる様子を出している。でも、なんとなくだが親は私が勉強を真面目にしてるのを信じていない気がする。今までの行いを考えてると信じられないのは分かるが、信じられてないだなと考えると、なんのために頑張ってるのか分からなくなる。別に親に褒められたいわけではない。ただ、なんというか虚しい、とは感じる。まぁ、模試の結果が上がれば、信用が上がり東京に行ける可能性が上がるのは確実なはずだ。
図書館での勉強はだんだん慣れていき、前まで入りにくかった学習室で勉強することの方が増えてきた。
今日も図書館で勉強をする。
今まで私は真面目に勉強をして来なかったが、一応受験を視野に考えているクラスに入学したので模試を受ける機会が定期的にある。
次の模試で私は、東京に行けるかどうかが決まると考えている。少しでも図書館で勉強をした成果が出てないとまず親に勉強をしているということを認められない。今まで勉強も進路も何もしてこなかった。だから、私が大学のためにちゃんと行動しているんだと親が認識しなければオープンキャンパスを理由に私が東京に行くことはできない。
今は高校2年生の冬だ。だいたいの人達は自分の志望校、最低でも何かしらの進路は決めている。しかも、私のクラスは進学を目指してる人が多い。中には難関大学を考えてる人もいる。そんな中でまだ何も決まってないし、さらにタピオカを飲みたいがために東京に行こうとしている私は難関大学を受ける人と不釣り合いなのは分かってる。
でも、難関大学を受ける人と場所にいるような気がしている。何故なら私も目標ができたからだ。この目標のためにいい成績を取りに勉強を頑張っている。そして、東京へ行く!!そう思い今日も勉強を頑張った。
前までは母の帰りの前後を狙って帰っていたが、帰り時間が少しずつ遅くなっていき、今では母より帰りが遅くなることもある。毎日、図書館で勉強をしているということ伝えていると母から遅くなった理由を聞かれなくなり、図書館から出る時間が少し遅くなったとしても慌てることはなくなった。
今日も少し図書館から出る時間が遅くなってしまった。閉館時間まで残ってみたいが母がいい顔をしないだろう。
道路に出るとまた加納の好きな人が自転車を停め立っていた。前見かけたよりも遅い時間なのにと思いながら加納の好きな人を横目で見ながら自転車を漕ぐ。まぁ、考えても私には関係なさすぎて考えることを辞めた。
タピオカ @hiesho-samui
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。タピオカの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます