第7話 チームワーク


深い眠りだった……


どこかで会ったことのある子供だった、逆光で顔は分からなかったが、

確かに見覚えがある……


この街にいるのか……?



ハビト「ぅ……ん……」

窓から射す朝日で目が覚めた。


バンチョー「おぉ、目が覚めたな」

確か……ギルドシップのマスターさん……


エリ「心配したんだよ~よかったぁ~」

ジラ「怪我も大したことなさそうだね」

あの時のメンバーさん達、そうかここはギルドの寝室なのか……


バンチョー「いきなり連れ出して危険な目に合わせてすまなかった!」

大男が深く腰を曲げ、深々と頭を下げた。


ハビト「いえ! 僕のほうこそ単独行動してしまって……」

皆さんの足を引っ張っただけ……、

戦闘が得意だなんて思いこんでた自分が恥ずかしい。


エリ「うんうん。それなんだけどね~」

少し嬉しそうな表情で頷くエリ。


バンチョー「あんな事の後ですぐにとは言わない、俺たちのギルドに入らないか? もちろん他に所属してたり、嫌ならそう言ってくれて構わないんだが……」

ハビト「えっ?!」

この街の人たちは皆こうなのか……

なんでこうも……心が温まるんだ……


ハビト「まだこの街にきて間もないんですが、拾っていただいた商会に聞いてみてからでも良ければ、よろしくお願いします」


ジラ「おぉ~好感触!」

3人とも顔を見合わせて嬉しそうに微笑んでいる。


バンチョー「少しだけだが戦闘を見させてもらって、実力は申し分ない、ただ集団戦に少し不慣れなようにも感じたからな、俺たちでよければ相手になるぜ」

胸を叩いて頼りがいのある男っぷりをアピールするバンチョー。


エリ「まずはチームワークだね~君の実力ならすぐに並んで戦えるよ!」

ジラ「まだまだ魔門の出現情報が相次いでるからね、一緒に頑張ろう」

バンチョーと力強い握手を交わした。


翌日、急に居なくなってしまいシノさんも心配しているだろうと、聞いておいた現場へ向かうことにしたハビトであった……


つづく

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