時間をかけて寄り添う心。丁寧な心理描写が光る珠玉の恋物語。

71話まで読んでのレビューです。

魔法を使えないために蔑ろにされている王女リーゼロッテの結婚相手は、国内随一の魔力を誇る辺境伯だった。
しかし辺境伯は仮面を外さない上に人嫌いで有名な偏屈者で…。

このお話、主人公のリーゼロッテ、お相手のベルンハルト共にハラハラする程に不器用です。

それぞれに他人から疎まれることに慣れ過ぎていて、当たり前の好意が何であるのかも分からない。
似た者同士であるが故のボタンの掛け違いがすれ違いを生み、「あぁ通じそうかも!」という所でまた離れていってしまう。

その切なさが絶妙過ぎて、気づいたら一気読みでした!

不器用ながらも、ひたむきに距離を詰めて行く2人の変化が緻密に表現されている本作。ものすごくオススメです!