メリーさんは移動する

 ホラーにおける『メリーさんの電話』とは、定型のパターンをもっている。それでも怖いという代物だ。
 中川家がストーカーを題材にしてこのネタをアレンジしており、その漫才の中では元ネタ同様、電話を通して刻一刻とストーカーは接近を告げるものの、途中で道に迷っていたりする。
 だいたいメリーって何。誰。
 諸説あるらしいが、年齢のイメージ的には幼女~初老くらいの女性だ。幅広いなメリーさん。

 短い作品なので解説するまでもないのだが、ここではメリーさんは電話ではなくタクシーの無線を使っている。
 人のよさそうなタクシーの運転手はそれを聴く。

 もしもし、わたし。
 今、あなたの後ろにいるの。
 うんうん、それは分かった。
 そして。
 それから何をするのかな、メリーさん。
 知ってる人、いる?