妙に現代慣れした「妖怪」と「人」との交流の物語?

 あやかし系とか、妖怪系とかの物語になると、なんというか「人間」側の時間軸は進んでいるのですが、妖怪側の時間軸が合わないってことがよくありますよね? 人間は近代的な生活をしているのに、妖怪はなんか江戸時代とか、大昔の世界感で生きている感じの話って多いですよね、それってオカシイと思いますよね?

 でも、この物語はそこが違うんです。この物語に出てくる妖怪は、妙に洗練されてるのです。wi-fiがつながるかどうか気にするくらい洗練されているのです。そして、そんな今の時代にそった生き方をしている妖怪と、人間が交わったらどうなるか? この小説は、それをテーマに描いているのだと思います。

 あ、テーマとか大きなことをいっちゃいましたが、小説自体は、そんなおもっ苦しいテーマとかとは関係なく、コメディカルに淡々に進んでいく感じです。そう、そんな感じなんですが、でも、1つのエピソードを読み終わった時、ちょっとした何かを考えさせる余韻が残るのも、この作品の特徴だと思います。

 もし、よろしければ、読んでみてくださいね!

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