でした!
主人公の妖怪に対するドライな対応が素敵な1話となっており、世界観や立ち位置が綺麗に頭に入ってくる丁寧な立ち上がりを見せてくれる作品です!
かなりドライな主人公との対比が見事で妖怪たちが「人間の心情」に訴えかける描写と相まって思わず田舎の風景が思い浮かんでくるでしょう!
さらに言えば妖怪ということで一歩読み手とも距離ができそうなものですが、キャッチコピーに偽りなしとして、近代に適用しすぎており一気に物語との距離感が縮まったように感じます。
基本的に主人公が無理やり感を一切出すことのない現実主義というのが物語のアクセントとして見事なので読み進める上でもダレるということはありません!
現在11話まで読み進めていますが、頭の痛い展開を上手く消化しつつ次の展開に差し掛かっており、先が楽しみな物語となっています!
スローライフといえば、その暮らしをどのように営み、守っていくかが肝になると思いますが、たしかにこの生活は手放したくない! そう思わせてくれる良作となっています!(主人公がそう思っているかはともかく・・・)
妖怪たちに癒されたい方にぜひともお勧めしたい作品です!
あやかし系とか、妖怪系とかの物語になると、なんというか「人間」側の時間軸は進んでいるのですが、妖怪側の時間軸が合わないってことがよくありますよね? 人間は近代的な生活をしているのに、妖怪はなんか江戸時代とか、大昔の世界感で生きている感じの話って多いですよね、それってオカシイと思いますよね?
でも、この物語はそこが違うんです。この物語に出てくる妖怪は、妙に洗練されてるのです。wi-fiがつながるかどうか気にするくらい洗練されているのです。そして、そんな今の時代にそった生き方をしている妖怪と、人間が交わったらどうなるか? この小説は、それをテーマに描いているのだと思います。
あ、テーマとか大きなことをいっちゃいましたが、小説自体は、そんなおもっ苦しいテーマとかとは関係なく、コメディカルに淡々に進んでいく感じです。そう、そんな感じなんですが、でも、1つのエピソードを読み終わった時、ちょっとした何かを考えさせる余韻が残るのも、この作品の特徴だと思います。
もし、よろしければ、読んでみてくださいね!