若妻に惚れたから

1

 依頼主は自身のメガネをハンカチで拭いた。磨かれた皮靴は傷の1つもなく、光沢が反射している。


「奥さんに不倫の疑いですか」と僕は依頼主が集めた書類に目を通しながら言った。小林こばやし ゆきさん。34歳。主婦。依頼主とは同じ職場で知り合う。平日は3歳の息子の育児と家事に勤しむ。土日は基本的に家で休むが、月に数回は高校時代の友人と遊ぶ。日を跨ぐ夜遊びや派手な金銭の出費はない。だが、3カ月前に彼女が地元である熱海へ同窓会のため帰った際からどこか様子がおかしくなったとのこと。


「つまり、イッチの中で感じる違和感以外に、浮気を証明できる要素はないといったワイの認識で間違いないか?」


「はい。お恥ずかしい限りです」


「恥ずことはないやで。それだって立派な証拠や。ワイらが解決したるわ」


「ありがとうございます。よろしくお願いします」


 ワイさんは息巻いているが、僕としてはこの状態から果たしてどこまで証拠を集められるか不安でしかなかった。これからの捜査の手順を依頼主に説明すると、今日のところは解散となった。玄関まで見送ると、ワイさんは僕に7万円を渡してきて「頼むで」と言った。心臓の片隅にできたシコリが妙に痛む。嫌な予感がする。


2

8/15

「ただいま」


 私は平静を装いながら家に帰った。リビングでは、息子のヒカルがテレビアニメを見ており、その傍らでゆきはソファに腰掛け、手提げ袋のハンドメイクに没頭している。手芸は昔からの趣味だったらしいが、作った作品を幼稚園のバザーで販売して再熱したらしい。


「お帰りなさい。夕飯は鯖の味噌煮が電子レンジに入っているから、温めて食べてね」


「ああ、ありがとう」と私が言うと、妻は頷いてまたハンドメイクを続けた。


「音楽変えて」と妻は携帯に話しかけるも、すぐに変更されなかったため、Bluetoothを繋げ直している。ずっとスピーカーに繋げておけば楽なのにな。


 私はジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めながら、ふと、ゆきの腰元に目が留まった。見慣れないスマートフォンが、彼女の腰とソファの隙間に挟まれている。指摘をしようかと少し迷った。しかし、もう少し泳がしてみることにした。とりあえず、私は寝室のクローゼットにジャケットをしまい、リビングに戻った。腰元にあった携帯はどこかに消えていた。私は見て見ぬふりをして箸を取り、食事を始めた。ふと目に入った手提げ袋には息子のイニシャルがKHと刺繍されており、縫われた文字の部分がもっこりと意味深に膨らんでいた。何が入っているのかは聞かないでおいた。


3

8/20

 キモブタさんに連れられて、依頼主の住むマンションに来ていた。新築ということもあって、入居者はまだ少ない。空き部屋が10に対して入居者が15世帯である。内訳は小林さんのような子連れ世帯が10世帯、学生が2人、一人暮らしをする社会人が4人といったファミリー向けな物件のようだ。キモブタさんはこのマンションに住む独り身の男性にフォーカスを当てて聞き込みをするそうだ。社会人のうち男性サラリーマンは2.人、学生の方は双方男性といったところ。私は平然を装って彼らの家のチャイムを押した。


「管理のワイワイ不動産の黒音と申します。お時間よろしいでしょうか」


《以下は黒音 ゆらが本調査をレポートとしてまとめたものとなる》


A.杉山 まなぶ(27)

・一般サリーマン。

・友人を時々だが部屋に招く。独り身。

・同階に住む小林一家のことは何も知らない。

・地味。玄関から変な臭いがした。郵便物が溜まっている。


B.金子 はじめ(30)

・フリーランス。

・短髪。焼けた肌。マッチョ。香水がきつい。玄関は明るく、絵が飾ってある。下駄箱はスニーカーまみれ。

・人はよく招くそう

・小林一家とはすれ違うと挨拶する程度。


C.大竹 ゆい(20)

・大学2年生。

・家の出入りはたまに恋人を呼ぶ程度。

・小林一家のことは知らない。

・玄関にあるシトラスの芳香剤。洒落たトレーナー。左耳にピアスが3つ。


D.平塚 きょうへい(22)

・大学4年生

・小林一家の顔は知っている程度

・友人も滅多に招かない程度。独り身。

・黒縁メガネ。ベビーフェイス。物が少ない味気ない玄関。スピーカーがある。


4

9/1

 今日は車でショッピングセンターに行っている。久しぶりの遠出にヒカルがチャイルドシートをパカパカと揺らす。一方で、ゆきは車が苦手なため、今日も酔い止めを飲んで窓を開けていた。駐車場に車を止めると、ゆきは車の外に出て空気を吸うのがいつもの決まりごとだった。

「おかあさん!大丈夫?」とヒカルが駆け寄る。私も妻の背中を撫でた。出産時に塞いだはずのピアスがまた開いており、服のセンスもどこか別の人のようだ。今日のお出かけの本来の目的はゆきを試すことだった。


「充電切れそうだから、携帯貸してくれないかな?」


「え?...まあ、うん。いいわよ」とゆきは私に携帯を簡単に差し出した。このスマホを私が触ることに危機感を感じていない。やはり、こちらの携帯には何もない。ダミーだ。私は妻の携帯で店の場所を確かめるフリをしながら、ヒカルを連れてトイショップを探した。その間にゆきの携帯の連絡先やSNSを確認するも、それらしい相手は見当たらない。入れてあるアプリだって少ない。やはり、本命がある。私は彼に合図を送ることにした。


「ごめん、少しトイレ行ってくるから。スマホ返すな。またトイショップで合流しよう」


「分かった。迷わないでね」と妻は息子の手を引いて時計屋の角を曲がっていく。私は自身のスマホから電話をかけた。


「ワイさん。そちらはどうですか?」


「イッチの言うとおり、裁縫道具の中にダミーのスマホはあった。やけど、パスワードが分からんのんや」


「4721だと思います」


「待ってな。打ち込むわ。ほんまに空いたわ。何の番号やこれ?」


「ワイさんが目星をつけた男の携帯番号の下4桁です」


「まてまて、何で番号知ってるんや」


「簡単なフィッシングです。SNSアカウントからメールアドレスを特定後、カード払いの27日に某金融機関の偽リンクを作ってログインを促し、入力した番号を取得といった流れです」


「ひえ。じゃあ、何でその下4桁って分かったんや」


「それはもっと単純です。妻は好きな男の電話番号の下4桁をパスワードにします」


「...イッチ。こっちはワイに任せろ」


「はい。お願いします」


 私は便所を後にしてトイショップに入って、ゆきと合流した。


「あれ、ヒカルは?」


「あそこでオモチャ見てるよ」


 ゆきの視線の先で、ヒカルはスポーツカーのおもちゃを物欲しそうな顔して眺めていた。


「帰るわよー」とゆきが呼ぶと、ヒカルはオモチャを置いてこちらに走ってきた。私とゆきが同時に手を差し出すとヒカルはゆきの手を取り、フードコートの方へ歩いて行った。やはり、なんてないのだろう。私はポケットに手を入れて、彼女達の横を歩く。


「お父さんも手!」


 ヒカルはポケットに入れた私の手を無理やり引っ張り出して、手を繋いだ。手のひらはモチモチとしていて、いつ壊れてもおかしくない弱々しさがあった。


「あれしたい!ビューン!」


 ゆきの方を見ると、彼女もこちらを見て微笑んだ。私達はヒカルを浮かせると、前後にゆっくりと振った。


「せーのっ、ビューン!」


 ヒカルの体が宙に浮いた。ブランコのように大きく揺れて、はしゃぐ声が何よりも楽しそうだ。私は何をしているのだろうか。全て私の勘違いなら、誰も傷つかないで済むのに。携帯にメールが届いた。きっと、彼からだ。スマートウォッチに表示された文字を読んだ。


2台目のスマホ。証拠なし。


5

 旦那がヒカルを連れて出勤した。幼稚園のバス停まで連れて行くらしい。それ以外は何も変わらないはずの1日。ゆきは調理器具を片付けるとルンバを走らせて、朝ドラを見ながらインスタントコーヒを飲んだ。すると、携帯のメモに更新があったようだ。


「ゆきさん。おはよ。ランチ、ご一緒したいな。早く来て」と書かれてある。私はスマホのマイク機能をオンにした。


「分かった。楽しみ」


 先日、旦那が私のブラフにハマったらしい。裁縫道具の中に隠したダミーの携帯を持ち出した跡があった。なぜ、分かったのか。私の裁縫道具の箱は常に糸を挟んでいる。箱を開くと糸が床に落ちる仕組みになっているのだ。おそらく、帰りが遅かったあの日にダミーの存在に気がついたのだろう。私は家の鍵を閉めると、エレベーターで下に降りた。家のチャイムを押すと、扉が開く。彼は私の腕を掴むと強引に中に入れて、熱くキスをする。裾から手をしのばせて、玄関でブラのフックを外される。丁寧にアイロンで巻いた私の髪を彼が丁寧にかきあげると、玄関のライトがピアスを照らす。


「すごく綺麗だ」


 靴を脱いだ。いや、靴だけじゃない。ぜんぶ。私達は寝室に入ろうとした。ピンポン。チャイムが鳴る。彼はそれを無視して、また私に欲する。ピンポン。また鳴る。ピンポン。ピンポン。ピンポン。ピンポン。間隔がどんどん短くなっていく。彼は舌打ちをして玄関まで行って覗き口で相手を確認する。私は羽織ってきたカーディガンを羽織って、彼の背中に抱きつく。


 ガチャリ。鍵が空いた。彼は触っていない。扉が開く。


「ゲームオーバーやで」


6

 キモブタさんが家の中に入ろうとすると、相手の男が扉を強引に閉めようとしたので、小林さんが革靴を扉に挟んだ。ゆきさんは唖然としたあとに悲鳴をあげて、奥のリビングへ逃げようとする。ワイさんがそれを追いかけようとすると、小林さんが靴のまま家に入って行き、ゆきさんの胸ぐらを掴んだ。


「逃がすかよ」


 男は状況に気がついたようで、下着一枚のまま外へと飛び出そうとした。私は彼の腕を掴んで背負い、床に投げ飛ばした。


「お前もやで」


7

 彼らを部屋の隅へと追い込んで、服を脱がせた。もう、どこにも逃げられない。ゆきさんは黙り込んでしまい、平塚は納得していないのか、あぐらをかいて貧乏ゆすりをしている。


「俺はこの女とずっと不倫なんてしてない。今日だけ、たまたま。たまたま、この女に誘われたから部屋に呼んだ。それだけだ」


「それは違うやで。間違いなく、お前が不倫を繰り返しとったはずや。奥さんが夜遊びをせんという補足から推測するに不倫の時間帯を9:00〜16:00に絞ることができる。ということはその短い時間だと、行動範囲は絞られるやで。16:00にはヒカルくんが帰るから、家に戻らなければいけないからやな。狭められた行動範囲から不倫相手の人物像も限られてくる」


「だから、それで何で俺が不倫相手になる」


「働くオッサンが平日の昼間から若妻たぶらかすことなんてできんやで」


「そんなことはないだろ。今ならリモートもあればフリーターだっているだろ」


「社会エアプか?フリーターでも真っ当な取り引きするなら平日の日中に限られるやで。それに、リモートだって成果出さんにゃ給料に響くんや。みんな忙しいんやで。平日の昼に暇なのは大学生ぐらいやな」


「だったら、大学生だって腐るほどいるだろ。そもそも、このマンションじゃなくても車持ってる大学生ならいくらでも連れ出せたはずだ」


「奥さんは車に酷く酔う。運転後に不倫なんてする体力はないはずや」


「だったら、このマンションの中の他の大学生や近所に住む学生だって対象になるだろ。どうして、俺ばっかりなんだ」


「ゆきさんのBluetoothの接続先にお前の家のスピーカーがあったんやで。何でやと思う?」


「...」と平塚は黙ってしまった。


「たとえば、ゆきさんが入力した文字情報を音声化すれば、お前の部屋で流すことができるやろ。その逆もしかりや。お前の打ち込んだ文字をスピーカーと連動したアプリのリマインダー機能に残せば、その中にメッセージが残るやで。そのアプリだけを真っ黒の証拠まみれにすれば、お前らのSNSは健全なままやったな。まあ、携帯を2台持つことで捜査を錯乱する作戦にはまんまと引っかかったやで。なあ、お前やろ。ゆきさんと一緒に熱海に旅行に行ったのは」


「ちがう、俺じゃない」


「違うなら証拠出すやで」


 平塚も黙り込んでしまった。誰も彼を擁護できない。沈黙は続く。けれど、意外にも最初に口を開いたのは小林さんだった。


「なあ、ゆき。お前、どんな気持ちだった?」


「...」


「子どもが腹の中にいるのに。浮気する気分はどうだったって聞いてんだよ」


「え?」


 全員の思考が止まった。


8

 「妻は妊娠3ヶ月目だ。本当に俺の子かどうかだって、生まれてみないとわからない」


「お、お前の子だろ!お、俺のガキなわけがない」と平塚は動揺を始めた。子どもという責任の圧力に耐えられなかったのだろう。だが、平塚なんて目にも入れずに、小林さんは続けた。


「なあ、ヒカルと俺って全然似てないよな。顔のパーツなんて親子か疑うほどに似てねえよ。だからさ、一歳の時にどうも気になって、DNA検査したんだよ。そしたらさ、やっぱ俺の子じゃねえじゃん。じゃあ、誰の子なんだよ。おい、お前マジでふざけんなよ」と小林さんはゆきさんの首に手を回した。キモブタさんがそれを止めて、2人の間に距離を作った。ゆきさんはケホケホと咳を吐き、息を落ち着かせた。


「誰の子かは...言わない」


「てめえええええ」


 部屋の中に光が差し込んだ。玄関の扉が開いて、誰かが入って来たのだ。私は後ろを振り向くと、へっぽこで頼りない男が息を切らしながら立っていたのだ。


「熱海で...見つけました!」


9

 小林さんの家に向かう道中で大きな声が聞こえた。僕は慌てて1つ下の階に降りて、声の方へと向かう。現場は騒然としていた。浮気を認めたのか裸になった男女と激昂した小林さん。ワイさんがそれを止めており、黒音さんは声も出せていない。あのことはもう話したのだろうか。


「見つけてきました。ヒカルくんのお父さん」


 全員の視線がこちらに向く。小林さんは何かが吹っ切れたようで、ストンと床に落ちる。


「kwsk」とワイさんが言った。


「旅館を経営する老夫婦に問い合わせて、何とか教えてもらいました。ゆきさんと熱海旅行

に行っていたのは桐島きりしま ヒカルという男でした」


「そいつには...会えましたか」と小林さんは煮えくり返る腹を何とか抑えて僕に聞いた。


「桐島 ヒカルは小林 ゆきさんとの旅行の1週間後に自殺で他界しました」


「え...」


 やはり、知らなかったらしい。大粒の涙が頬を垂れていく。小林さんは顔を真っ赤にしてゆきさんの頬を引っ叩いて胸ぐらを掴んだ。


「なんで、その男が死んだら泣くくせに。なんで、俺にはその感情をぶつけてくれなかったんだよ。俺はそんなにつまんない男なのかよ。なあ、俺はお前と幸せになりたかっただけなんだよ。なあ、なんか返事しろよ」

 

10

 誰にも言えない初恋だった。家庭科室に放課後も残り、ぬいぐるみを作っていた。誰もいない教室はどこか寂しくて、外から聞こえる運動部の掛け声がどこか羨ましかった。


「お疲れ。作業は順調?」


 桐島先生は白衣のポケットに手を入れて教室の扉を開けた。黒縁のメガネの奥にある優しい瞳に吸い込まれそうになった。


「はい、順調です」


「どれどれ、見して。縫い方も上手くなってきた。粗がない。綺麗だね」と、桐島先生は言ってぬいぐるみの頭を撫でた。手の甲に浮かぶ血管の先には薬指と指輪。私はそれが憎かった。


「先生。やっぱり、諦めきれない」


 抱きついた。ほのかに香る柔軟剤の花束のような香りは柔らかくて、先生の匂いがする。先生はぬいぐるみを手放して、私の頭を撫でた。男の人の手なのに、柔らかい。でも、大きな手。先生は白衣を脱いで、指輪を外した。もう、後には引けなかった。


11

「同窓会で...桐島先生に会いました。先生は、離婚して、1人で、暮らしてて。でも、私には家族がいるから、だから、これで最後にするって先生に言いました。先生は許してくれました。でも、その後に死ぬだなんて、思ってもなくて。ごめん、な、さい」と声を震わせながら彼女は言った。小林さんはさらに激昂して彼女を床に叩きつけた。


「ごめんなさいって、誰に言った。俺に言ったんじゃないだろ。わかってんだよ。悲劇のヒロインぶるんじゃねえ。平塚との関係はなんだ。桐島だけなら、まだ納得して離婚してやる。だがな、結局は私欲満たしたかっただけじゃねえか。どこまで行っても、お前は最低な母親だ」


 混沌とする現場に救いはない。僕達は俯いたまま、誰も口を開くこともできずにいた。だから、その声はよく響いたのかもしれない。


「お父さん。喧嘩はダメだよ」とヒカルくんがワイさんの後ろに隠れて言った。ワイさんに頼まれて僕がヒカルくんをこの場に連れて来たのだ。少しだけ外で待ってもらっていたが、痺れを切らしてここまで来たのだろう。小林さんはゆきさんから手を離すと、膝から崩れ落ちた。


「ヒカル、お前の名前はお母さんがつけたんだよ。情けねえよ。俺は」


 初めて、小林さんが泣いた。ヒカルくんも父親の涙を見るのは初めてだったのか、どうしていいか分からずにワイさんを頼るような顔をしたが、ワイさんが首を振ると、ヒカルくんは小林さんをぎゅっと抱きしめた。


「ぼくのお父さんは世界一かっこいいよ」


 ぼくのお父さん。そんな簡単な言葉が小林さんを救ったのかもしれない。大人の選ぶ言葉なんて全て嘘に聞こえた。今はただ、この親子の明るい未来を望んであげていたかった。

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3分ミステリー 〜 キモ豚ミステリー 〜 古澤  @furusawa38383

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