”呪装獣” (ジャガーノート) 一覧

※紹介順は、登場する順番に準拠。

 内容は随時、追記されます。

 また、ネタバレも相応に含まれるので注意。



・序文

――――その名の由来と、あえて区別される理由とは、彼奴らが皆、"凄まじき呪力と武装を持った、晶獣の精兵達"であるとされ、恐れられているからに他ならない。

"晶獣”レクリス全体を見渡しても、最も脅威と見做されるその最大の特徴。

それは、超自然的な現象を任意に引き起こす異能と、その身体と一体になった"武具"のような器官を扱い、戦闘を行う特異性である。

仮説ながら、これは"晶獣レクリス"の天敵たる”威武騎”ヴァンガードの能力を模倣し、凌駕するための"戦闘進化"であるとされ、確証は無いながら半ば暗黙の結論となってもいる。

事実、その戦闘力や知能は圧倒的であり、特に”威武騎”ヴァンガードへの攻撃衝動は凄まじい。

憎悪にも似た敵愾心で、過去にも人類へ甚大な被害をもたらしたと伝わるこの存在は、人間にとっての絶望の化身。

そして、”威武騎ヴァンガード”にとっての仇敵の体現である。




 ディヴィク Dhivik


種別 中級”呪装獣”

呼称 狂戟獣 鉄獣


漆黒の重鎧と、巨大な”斧”を埋め込んだような腕を持った、極めて凶暴な”呪装獣”ジャガーノート

体高は、直立して3m超。

大型肉食獣に似た筋骨隆々たる巨体は、ほぼ全身が柔軟な生体金属で形成されており、金属生命体サイボーグめいた異様な姿である。

全身を覆う”黒い鎧”は、まるで鋳造されたかのように精密な曲面装甲を持った金属質の外骨格であり、その継目や表面には瘴氣ヴェノンが妖光となって流動する。

そして、頑強で巨大な両腕は、反りを帯びた凶悪な”大斧”の如き刃と融合しており、本種の最大の武器である。

肩から先が変異した3枚刃の大斧は、実は分割した刃の集合体でもあり、攻撃時にはこれらが逆立つように展開。

これを凄絶な怪力と凶暴性を以て叩きつければ、もはや殺傷力という単位を飛び越え、現代の戦闘車両すらをも両断する威力を発揮する。

時に威武騎ヴァンガードにも迫るその攻防の実力もさることながら、更に全身から濃霧を噴出させ、自らは姿を眩ませる異能をも併せ持つ。

異常な高体温を持つ身体から蒸気を発し、高濃度で振りまくことで、周囲は完全にホワイトアウト。

そして、いわゆる”光学迷彩”めいた効果を発揮する甲殻表面を併用して、一撃必殺の奇襲攻撃を敢行する。

高い不可視性の代償としてか、視覚を失ってこそいるが、発達した聴覚と嗅覚で索敵を行い、獲物に逃げ隠れを許さない。

その獰猛さも合わせて、戦場に居合わせた動体の全てを叩き潰し尽くすまで止まらない、まさに見た目通りの殺戮機械めいた”呪装獣”ジャガーノートであるのだ。


特記事項

常に数百度近い内熱を帯びていることで極まった狂乱状態にあり、あらゆる物音に見境なく襲いかかる習性がある。

また、半ば特異な進化によって体得した、機械仕掛けめいた金属骨格は、特に両手脚部が過大に伸縮する構造となっている。

ここに高濃度の蒸気を発生させる能力を合わせることで、まるで”蒸気機関”のように莫大な動力を発生させる戦闘術が確認されている。

脚ならば、砲弾の如き突進を。

腕ならば、文字通りに”岩をも砕く”程の強力な攻撃を、瞬時に繰り出すことが可能であり、その危険度は絶大。

この”呪装獣”ジャガーノートを相手取るならば、正しく斧戟の一振りが如きこの必殺の一撃を、厳に警戒するべきだろう。

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渾神烈騎グラディオス ~Gladi'oath~ 志乃木千進 @shimizimi

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