拝読しました。
キャンプ場の美しい自然描写から始まり、最後まで勢いの止むことがないキャンプホラーを満喫しました。
後ろ向きな主人公が、キャンプ場で会う人々。
彼らとの、束の間の団欒は麗しいものですが、そこに怪異が待ち受けています。
近年のキャンプブームでは、女性のソロキャンプ問題が話題になっておりましたが、そんな意味でも話題性の高い作品といえるでしょう。
一番注目したのは、なんといっても、人間ドラマ。
登場人物たちが囚われる現実が明かされ、共感を生みつつも、しっかりホラーになっています。
また、情景を思い描くのに適した、読みやすい文章で、難読漢字などもなくスラスラと入り込めました。
今までにホラーをあまり読んだことがない、といわれる方にも、そこまでグロテスクな描写もなく、オススメできる作品です。
書籍化もされるそうで、紙の本でも再読してみたいですね。
夢中になって読書ができる時間は、幸せそのものでした。ありがとうございました。