まず最初に、とてもレベルの高い小説だと断言できます。
読みやすい文章と、引き込まれる心理描写と情景描写で没入感が高いです。
最初は、スロースタートに感じますが、全て物語に必要な伏線、演出です。
内容は、人の悲しみ、人生を考えさせられました。
人生って、誰だって何かの弾みで転げ落ちる可能性がありますからね。
そして、生き残る為の最後の演出は、多くの人の心を揺さぶるでしょう。
物語を読み進める要素は、脱出、サバイバル、謎でした。
いくつも要素があるので、飽きなかったですし、最後に行くに従って、どんどん展開が激しくなって楽しかったです!
読後感は切なくも、満足のいくものでした。
構成や文章のレベルも高く、勉強としても文句無し。
全ての人にオススメの作品です!
拝読しました。
キャンプ場の美しい自然描写から始まり、最後まで勢いの止むことがないキャンプホラーを満喫しました。
後ろ向きな主人公が、キャンプ場で会う人々。
彼らとの、束の間の団欒は麗しいものですが、そこに怪異が待ち受けています。
近年のキャンプブームでは、女性のソロキャンプ問題が話題になっておりましたが、そんな意味でも話題性の高い作品といえるでしょう。
一番注目したのは、なんといっても、人間ドラマ。
登場人物たちが囚われる現実が明かされ、共感を生みつつも、しっかりホラーになっています。
また、情景を思い描くのに適した、読みやすい文章で、難読漢字などもなくスラスラと入り込めました。
今までにホラーをあまり読んだことがない、といわれる方にも、そこまでグロテスクな描写もなく、オススメできる作品です。
書籍化もされるそうで、紙の本でも再読してみたいですね。
夢中になって読書ができる時間は、幸せそのものでした。ありがとうございました。