これは、「パロディー」ではない、令和版「羅生門」ではないか?

わたしは先日、おなじ作者の別の作品にレビューコメントを寄せました。作品本位で読むことが多いわたしには滅多にないことですが、思い立ったら居ても立ってもいられず筆を執ったしだいです。

くだんの別の作品(「金と死で結ばれた僕ら」)より★の数を少なくしたのですが、それは要するにわたしの趣味の問題で、わたしに作品自体の優劣を云々できるとは端から思っていません。つまり、両者を読み比べればわたしの趣味が分かるかもしれない、というだけの話しです。わたしが自分に嘘をつきたくないという我欲によるものである点を、いまここに強調させていただきます。

さて、わたしは本作を読んで、女性についてはいざ知らず、男性にとって恋愛はかくあるべきだと思いました。また、やむにやまれず犯罪行為を行うことになってしまった人(特に未来ある若いひと)が歩むであろうイバラの道も、きっと花で咲き満たされうることを願わずにはいられない、などと思いました。