遥か未来。黎明の荒野に立ち上がる者たちの戦い。

その国には、オニが潜む――。

未来のいつか、どこかのニホン。世界は不可視の怪物「オニ」に包まれ、混沌の時代を迎えていた。
結束された組織「オーミーン」は人々を保護し、オニに立ち向かう力を備える人材を育成する。
バレッタ、ジェノ、シルヴィオはその隊に所属し、各々の覚悟と決意を持って戦いに臨む……。
仄暗い世界に刺す茜は、は夜明けか夕日か。
「黎明」たちの戦い。

ノってしまった。なんかそれっぽい語りをしてしまうくらいに圧巻です。
何につけてもキャラが素晴らしいです。
登場するキャラのほとんどが戦闘階級という命の危険が伴う職務に従事しますので、それを持って余りある過去や覚悟で戦いに臨んでいるのですが、この描きようが素晴らしいです。
過去の掘り下げを中心に、生き生きとしたキャラ立てが強烈に響きます。一方で地獄のように曇る展開もあり感情のジェットコースターはとどまるところを知りません。もっと濁って!と頑張って!の連続。心がふたつある〜。
ちなみに私はシルヴィオとバレッタが好き。ルネも捨てがたきかな……。

主人公だけでなく主要キャラにもしっかり愛着を持てるのは作品の巧みな下地を感じさせます。構成はオニとそれに立ち向かう者たちの構造です。設定も呪力という固有の能力をを軸にしたバトルもので直感的にわかりやすいです。
泣いて笑って、最後には勝つ。暗き世界もやがて朝日に色づく。黎明たちの物語をぜひご覧ください!