有瀬くんの光属性っぷりがよかったです
- ★★★ Excellent!!!
霊的なポテンシャルが高い有瀬くんがガチで光で、魅力あふれるキャラだなって思いました。
弐千佳お姉さんがどうしても陰気寄りになる+除霊で弱りがち属性のキャラで、負の念を凝縮して澱みとして排出するのに、経血を流すという苦手な人はすごく苦手に思いそうな設定があるんです。
出てくる過去のネタも中学生女子が父にとか弐千佳さんが兄にとかそういう重くてしんどい、目を逸らしたくなるようなものが続いて。筆力が高い作者さまなので、そのあたりがまた生々しく五感に訴えるように表現されてまして。痛みや重苦しさ、匂いを感じてしまうような。
そんな中で有瀬くんが
(以下本文から)
「ぶっちゃけ、さっき弐千佳さんがなんかエロい感じで責められててちょっと興奮したんすけど」
「いやほんと知られたくなかったわ」
「でもそっから自力で拘束解いて形勢逆転したじゃないすか。そっちのがクッソ興奮しましたよ! 普通あの状況から挽回する⁈ いやーやべえもん見たわー!」
……なノリで陽気全開にかるーく楽しく大型ワンコしてくれるのが、まじで救いだなと思いました。
作品バランスを1人でぐいぐいっと明るい方向・つらくない方向に引っ張ろうとしてくれるんですね。
んで、その有瀬くんが単に陽キャなだけじゃなくてお家が結構すごいぞってお家で(そういう特別感、萌える)
霊的なポテンシャルが高い。
「この子、雑用だけに使っていい人材じゃない」ってなるのが本当に萌える。弐千佳お姉さんがお家に挨拶に行って正式にお預かりするのとか保護者同士な感じがあってめっちゃいいなー! と思いました。大事なご子息をお預かり!
文章もとても読みやすかったです。前述の生理や性的暴行ネタがどうしても苦手な人にはつらいなって思われるかと思うので、「人を選ぶ」部分があるのですが、そういうネタを扱いつつ、有瀬くんという美味しくパワーのあるキャラを活かして明るく楽しい雰囲気をキープしているところが良かったなと思いました。
あと、お料理がおいしそう。
シリアス本編もいいのですが、この見守りたくなるコンビなお姉さんと大型ワンコくんの日常をほんわかと楽しみたくなるような作品でした。