そこに、何かが居るのか? ながれゆく歳月に穿たれた不可解。

古の伝説にまつわる神事の面。
不気味ではあれど軽くなく、さりとて陰惨にすぎない不思議。
それらのかもす寂びを帯びた不可解もさることながら、それが主人公たちの思い出と郷土にしっくりと馴染んだその感じがなんとも味わい深い。
ホラーや怪談が好きな人にこそ読んでほしい、上品なお茶のような一品です。


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