戦場の魔女は女神か死神か


戦争映画の情景や映像が頭の中に浮かぶ作品。

魔女と呼ばれるうら若き少女たちが兵器として扱われることを受け入れ心を殺し現実を見据えそれぞれの大切なものを守るため前線で黙々と職務をこなす姿が、読者の心を激しく揺さぶります。

初めはストライクウィッチーズのシリアスな感じかな?と軽い気持ちで読み始めてみましたがとんでもない、前述した「戦争映画のような」メッセージ性のあるストーリーと息を呑む緊迫した戦闘シーン、魔女たちの複雑な心情描写に引き込まれ、時間を忘れて一気に読み進めてしまう奥深い作品でした。

とはいえ、戦争をモチーフとした凄惨で重苦しい雰囲気がずっと続くわけではありません。登場する魔女やお姫様や兵隊さんはどこか前向きで明るく魅力的で、年相応な少女たちの微笑ましいやり取りに癒やされます。また一話の文字数が多めで、その内容は一話一話スッキリとした区切りになっているので、読書が大好きな方々にはどっしりとした読み応えを得ることができるかと思います。

皆が望む平和な時代が訪れることを期待しながら読むオススメ作品ですね。

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