最終話 『SAVE THE CATの法則』は奥が深い

『SAVE THE CATの法則』は奥が深い


 ブレイク・スナイダー氏が著した『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』は映画脚本の三幕構成を15のビートでわかりやすくしました。


 ブレイク・スナイダー氏の第二作『10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 『SAVE THE CATの法則』を使い倒す!』はジャンルをさらにサブジャンルに分け、それぞれのサブジャンルの代表作に15のビートを当てはめて「ブレイク・スナイダー・ビート・シート」の理解を促します。

 実際概念だけを読んでも、理解するのは難しいもので、初心者ほど二作目を買って、物語を分析してみましょう。そうして初めて「ブレイク・スナイダー・ビート・シート」が腑に落ちます。


 そしてブレイク・スナイダー氏の第三作『SAVE THE CATの逆襲 書くことをあきらめないための脚本術』において、脚本に行き詰まったライターに脱出方法を指南しています。

 しかしアメリカのハリウッド映画の世界が述べられているので、正直半分以上は日本の小説家には使えない内容です。

 もちろん〝フィナーレの5段階〟が初めて提唱されていますので、持っていればそれなりに使えますが、現在増刷・重版は行なっていないようなので、高い中古本を買うことになります。


 また〝フィナーレの5段階〟については、ジェシカ・ブロディ氏『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』においても言及されているため、『逆襲』がなくてもほとんどの情報は残り三冊で網羅可能です。



 引用分析に使用したので、すべてを揃えてほしいのは確かなのですが、原典主義でなく「小説に使いたいだけ」であれば、ジェシカ・ブロディ氏の書籍だけでも完結できます。


 ですが、『SAVE THE CATの法則』を本当の意味でものにしたければ、入手可能な三作は買い揃えるべきでしょう。



 最後に、紹介文だけでなく『SAVE THE CATの法則』の関連書籍を下記します。

 出典元を購入して、本創作論を「副読本」としてお使いいただければ、理解が早いと存じます。

 なにごとも、学ぶことから基礎は築き上げられます。

 構成術を知るために、『SAVE THE CATの法則』へ興味を持っていただけたら幸いです。





【参考図書・引用図書】

▼ブレイク・スナイダー氏『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』菊池淳子訳・フィルムアート社(税別2200円)

▼ブレイク・スナイダー氏『10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 『SAVE THE CATの法則』を使いたおす!』廣木明子訳・フィルムアート社(税別2200円)

▼ブレイク・スナイダー氏『SAVE THE CATの逆襲 書くことをあきらめないための脚本術』廣木明子訳・フィルムアート社(税別2000円・増刷重版なし)

▼ジェシカ・ブロディ氏『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』島内哲朗訳・フィルムアート社(税別2500円)


 今回参考にしなかったのですが、『SAVE THE CATの法則』の関連書籍も挙げておきます。

▼ジェイミー・ナッシュ氏『SAVE THE CATの法則で書ける 物語創作ワークブック』大久保ゆう訳・フィルムアート社(税別1800円)

 これは物語作成をしたことがない人向けともいえる内容で、初めて物語を創る人にオススメ致します。

 今回参考にしなかったのは、理念書ではなく書き込み式ワークブックだからです。




 それでは、皆様に『SAVE THE CATの法則』の世界をご案内した「変容の旅」を終えることと致します。

 皆様の作品がレベルアップすることを信じております。





 ─完─

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ハリウッド脚本術『SAVE THE CATの法則』が十倍わかって小説に応用できる副読本 カイ艦長 @sstmix

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