物語に浸れると言う幸せ

ネタバレ的な内容は書いていないと思うのですが、レビューが長くなってしまったので、ネタバレを含むの方にチェックを入れされていただきます。

Web小説というのは誰でも思い立ったらその日から書いてアップする事ができてしまうので、自身でも小説を書いている、または書いてみたいと思う方は多いのではないかと思います。

そして自身でも書いていると、他の作者様の作品を読む時に、この話の構造はどうなっているんだろう……とか、どう文法を組み立てているんだろうとか、どういうオチを持ってくるんだろう……とか、ついつい考えながら読んでしまう……という方も多いのではないかと思います。

かく言う自分がそうで、つい毎回、今度の話はどんな構造なんだろうとか、このキャラクターはどう言う意味があるんだろう……などど、つい考えながら読む癖があるのです。

そんな自分ですが、この物語を読み始めると毎回、気がつくといつの間にか物語の世界に入っていて、他の事はすっかり忘れているのです。

読み終わった後は、夢から覚めた気分なので、そういえばこの物語の構造とか文法とかってなんだっけ……まあいいか……と毎回よく分からないまま、でも満足だったりします。

結果として、このレビューもちゃんと内容を上手く表現できなくてガルパンおじさんのように『いいぞ』しか言えない語彙力0状態になってしまっているのですが、ほんとすいませんという感じです。

でもそれって、読み手としてはすごく幸せな事なのかもしれません。

だって、もともと物語を読みたくて、物語の世界に浸りたくてWeb小説を読みに来た訳ですから。

何も考えずに読める作品と出会えたと言うのは読み手にとってこれ以上の幸福はないのではないでしょうか。

とはいえ、レビューを読んでから読むか決めようと思っている方には、これではあまりに情報がなさすぎると思うので、頑張って自分なりのレビューをしてみたいと思います。

この話は、『魔女とりんごの花』という作品のスピンオフとして描かれています。
とはいえ、世界観は同じですが、登場人物たちはそれぞれ別になっています。
話もつながっていないので、魔女とりんごの花を読んでいなくても本作を読むにあたっては何も問題ありません。

でも、それだけではありません。
それぞれ別の話なのですが、作品の雰囲気は少し違います。

キャラメルボックスの演劇で例えるなら、魔女とりんごの花は成井さん脚本の舞台に、今作『貴方のもとに嫁ぐとき』は真柴さん脚本の舞台の雰囲気に近い物を感じます。
キャラメルボックスを知っている人には分かってもらえる気がするのですが、知らない人には一切伝わらない例え方をしてしまいました。

別の例えで言うなら、魔女とりんごの花は男の子が主人公でやや少年漫画の様な、そして今作、貴方のもとに嫁ぐときは女の子が主人公で、やや少女漫画的といった雰囲気です。

舞台は、魔法使いと人間がいて魔法があるファンタジー世界。

主人公の女の子は、ある人の元に嫁いで行く事になります。
果たしてこの結婚はどうなって……おっと、いけない。
せっかく、物語の中で知る楽しみという物を存分に味わう事ができる作品なのに、その楽しみをこんな所で奪ってしまう訳にはいきません。

ここからはぜひ自身で読んで、物語の世界の中で、感じて、紐解いて下さい。