一秒一秒、待ってるから。甘いだけじゃない愛の深さに身を焦がす
- ★★★ Excellent!!!
暑さの残る夏の夜。積もりに積もった感情を見て見ぬふりするかのように、美織はラップでふたをします。冷め切った夫婦仲に、言葉少なに答える息子。息苦しい家の空気が読者の胸にも迫ってきます。
耐えきれなくなった美織が頼ったのは、三十年も前の縁。さりげない言葉が高校生のころに引き戻していく爽やかさは、思わず美織と一緒に耳を傾けたくなることでしょう。
大人になった今だからこそ口にできる言葉のやりとりに、感嘆の溜息が止まりません! 極上の百合にてぇてぇと合掌してください!