主人公のポジションが独特

戦記物は数多くありますが豪勇の武将もしくは政治上のトップである国王が多く、本作の主人公のスパイマスター兼参謀長(どちらも事実上で国から任じられてないのが泣ける)というのは珍しい。
有能な権力者が後ろ盾になってくれてみたいなことがないので、軍制改革も一苦労。おまけに敵国に対処する前に国内での権力闘争に勝ち抜く必要があるという… 
そんな苦労話が続くかと思いきや、敵国に対する謀略の冴えが素晴らしい。敵手もそれぞれ有能なのですが、必ず相手の利益が考慮されているので、これは引っかかるなと思うことしばしば。おまけに謀略の対象者は対象になったことにも気づいていない。
7章からは政戦両略の天才が対戦相手として本格的に登場するようなので、楽しみにしています。

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