百には足りない百鬼夜行だけど……?

百鬼夜行ですよ、百鬼夜行。
わかります?ほらあの、深夜にね、鬼やら妖怪やらがぞろぞろと練り歩く怪奇のエレクトリカルパレードですよ(そんな騒がしいやつではない)。

もうね、何せ私は妖怪が大好きなものですから、もうワックワクで読み始めたわけです。

>「だいたい、お父さん。百鬼夜行って言ってるけど、百には全然足りないじゃない」

百鬼夜行の長、鬼である幸太郎さんの娘の真弥ちゃんの言葉です。これは刺さる!(お父さんに)
このフレーズで掴まれましたね。嘘だろ、百に足りない百鬼夜行だと?しかもそれを娘に指摘されちゃうだと!?

こんなセリフが飛び出すことからもわかるように、妖怪のお話といってもおどろおどろしい内容ではありません。可愛い可愛い鬼の女の子が、あの手この手で百鬼夜行を継がせようを画策するお父さんを論破しまくってそれを回避する――という話ってわけでもないです。確かに真弥ちゃんは百鬼夜行を継ぐ気は0ですし、妖怪としてではなく、人間の女の子として平和に暮らしていたいのです。

が!そうは問屋が卸さない!
そんな平和なだけのお話ではないのです!

真弥ちゃんパパの百鬼夜行に入りたいという妖狐の葛葉君(イケメン←重要ポイント。ここテストに出ます)も現れたり、校内に妖怪が現れたり、と思ったら、あの子があんなことに――?!(ネタバレ回避)

そんなこんなで時にクスリと笑い、時にはハラハラと手に汗握り、最後には頑張ったねぇみんな……!とほろりと来ること間違いなし!(おばちゃんは涙腺が弱い)

完結しておりますので、一気にどうぞ!

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