異種族間の友情を小学生視点で描いた作品です。
相手と自分は違う。大人になるとたぶん、その距離は埋め合わせできないほどに広がると思うんですが、純真無垢な小学生は友達という魔法の言葉でその距離をあっという間に縮めちゃうんですね。
危険な敵も大切な友達を守るためなら戦えます。勇気です。
それこそ、真の友情ではないでしょうか。
ああ、わたし鬼だもの。角あるもの、年頃の女の子は多少気にしちゃいますが、そこはご愛嬌です。
友達を救うために結成した百鬼夜行、悪いおっさんから親友を取り戻せ!
そして、百鬼夜行はただ今人員募集中です。
条件は妖怪であることそれだけです。
勇気ある皆さまの募集をお待ちしております。
わたしも応募しようっと🎵
いたって普通に見える小学六年生の真弥ですが、実は父親が鬼、しかも百鬼夜行のリーダーなのです。
これはもう将来は真弥が跡を継いで……と思いきや、本人はフツーに暮らしたい、そもそも百鬼夜行っていってるけど、人員は全然百に満たなくて。これはもう時代の流れ、今時、そんな組織は流行らないでしょー、って感じなのですが。
同い年の転校生、葛葉くんが登場してちょっと生活に変化が。彼はイケメンでして、それはもうあっという間にクラスの人気者になるんですが、実は葛葉くんも妖怪のひとりなのです。しかも真弥ちゃんとは正反対の考え。
おれ、絶対百鬼夜行に入るから、修行して強くなるからっ、と情熱に満ちてます。だからこそ、次代のリーダーになると思っていた真弥ちゃんに、まったくその気がないと知り、腹を立ててしまうのです。
でも。
いろいろあって二人の関係も変わります。そこはまあ、読んでいただくとして。
妖だからこその悩みだったり、人間との関わりだったり。
種族の違いをどう捉え、乗り越えていくか。
シリアスになりすぎないかたちで、小学生の真弥ならではの視点で展開していきます。何より、真弥ちゃんの正義感溢れる性格に好感が持てました。
鬼の末裔である主人公の真弥ちゃん。
お父さんは百鬼夜行の長であり、将来はその立場を継ぐようなことを真弥ちゃんに伝えているのだけど、ご本人的には納得いっていない。
そんなとき、狐の妖怪である葛葉くんが現れ、ある事件に巻き込まれていくのだけれど……。
個人的に「子どもだから」という理由で禁止を言い渡すのは苦手。
子どもが失敗するのを見て、「な? できなかっただろ?」「だから言ったのに」って言うのはもっと嫌い。
できれば、「子どもだから、ここまでならできる?」とか「みんなで考えて、どこまでならやれるか話し合ってみて」という方が好きなので。
この物語、そういった意味でとてもいいなと思います。
子どもだってやれることはたくさんある。
挑戦した子どもが大人になる。
そんな物語です。
百鬼夜行ですよ、百鬼夜行。
わかります?ほらあの、深夜にね、鬼やら妖怪やらがぞろぞろと練り歩く怪奇のエレクトリカルパレードですよ(そんな騒がしいやつではない)。
もうね、何せ私は妖怪が大好きなものですから、もうワックワクで読み始めたわけです。
>「だいたい、お父さん。百鬼夜行って言ってるけど、百には全然足りないじゃない」
百鬼夜行の長、鬼である幸太郎さんの娘の真弥ちゃんの言葉です。これは刺さる!(お父さんに)
このフレーズで掴まれましたね。嘘だろ、百に足りない百鬼夜行だと?しかもそれを娘に指摘されちゃうだと!?
こんなセリフが飛び出すことからもわかるように、妖怪のお話といってもおどろおどろしい内容ではありません。可愛い可愛い鬼の女の子が、あの手この手で百鬼夜行を継がせようを画策するお父さんを論破しまくってそれを回避する――という話ってわけでもないです。確かに真弥ちゃんは百鬼夜行を継ぐ気は0ですし、妖怪としてではなく、人間の女の子として平和に暮らしていたいのです。
が!そうは問屋が卸さない!
そんな平和なだけのお話ではないのです!
真弥ちゃんパパの百鬼夜行に入りたいという妖狐の葛葉君(イケメン←重要ポイント。ここテストに出ます)も現れたり、校内に妖怪が現れたり、と思ったら、あの子があんなことに――?!(ネタバレ回避)
そんなこんなで時にクスリと笑い、時にはハラハラと手に汗握り、最後には頑張ったねぇみんな……!とほろりと来ること間違いなし!(おばちゃんは涙腺が弱い)
完結しておりますので、一気にどうぞ!
鬼の血を引く真弥ちゃんは、お父さんが率いる百鬼夜行を継ぐ気はゼロ。
ふつうの人間と同じように生きていくつもりの女の子。
特に仲良しのスズちゃんは怖いものがキライなので、鬼であることがバレるわけにはいきませんっ!
そんなスズちゃんのところに、お父さんの弟子になりたくて来たのは妖狐の男の子、葛葉くん。
百鬼夜行を継ぎたくない真弥ちゃんと、百鬼夜行の一員になりたい葛葉くん。
まったく考え方の違う二人だけれども、ひょんなことから協力することになって……?
二人がどんな化学反応を引き起こすのか、わくわくしながら楽しめる物語です!(≧▽≦)
小学六年生の普通の女の子でありたい大江真弥。
実は、父親が有名な百鬼夜行の長。長年、悪辣な妖怪から人を守る正義の人でもあります。
そこは、小学生だから、真弥ちゃん、学校では父親が妖怪であることも、自分が鬼であることも隠しています。
でも、とってもいい子で、悪い妖怪が出たときなんか、こっそりクラスメートを助けたりしているんです。
ある日、イケメン少年がやってきた。
彼、父親に憧れる⚫︎⚫︎(ここは本作を読んでいただいて)。
その後、ふたりは仲がよくなっていき、人間の友達とともに、悪鬼と戦うんですが・・・。
とにかく、スラスラと読みやすい文体で、ほのぼの楽しめる作品です。
おすすめです。
百鬼夜行の長を父に持つ鬼の少女真弥と、妖狐の力を持つ葛葉君、そして人間のスズちゃんがメインで織りなされる妖怪と人間のお話です。
真弥ちゃんは百鬼夜行を継ぎたくないけど、葛葉君は百鬼夜行に入りたいし、真弥ちゃんのお父さんも真弥ちゃんに百鬼夜行を継いでもらいたい。
でも、真弥ちゃんは断固拒否して人間として生きて行こうとします。
そんなある日、子供ら3人はある事件に巻き込まれます……。
と、あらすじをまとめただけでワクワクしてきますね。
鬼って、怖いイメージがあるけども、桃太郎の鬼が実は人間に酷い事はしてなかったという説もあるように、この真弥ちゃん父子の鬼は優しい鬼です。
でも、鬼だけにその力を発揮すれば凄く強いんですよ。
このレビューを書いている時点では、子供ら3人が事件に巻き込まれていて、さぁどうするって段階なのですが、毎日更新が待ち遠しいくらい面白いです。
この作品に出てくる妖怪たちは、とってもキュートで人間くさいです。
人間以上に人間くさい愛すべき妖怪たちに、星みっつを!