この物語は『【参上! 朝霧小学校、少年探偵団!】』の名コンビ小林さん&佐久間くんが、仲良くなり少年探偵団を結成するまでのお話です。
学校である事件が起こります。真相が暴かれないまま間違った方向に話が進み、先生の決めつけやその場のムードで、犯人にされかかった佐久間くん。
そこで真犯人を見つけ、その窮地を救ったのはヒロインの小林さん。
このことがきっかけで二人は仲良くなっていくのですが、小林さんの大活躍を妬みよく思わない人達が出て来て……。
友達が辛い時、互いに意見が食い違い反発し合っても、助けてあげたいと一生懸命な気持ちに胸が熱くなりました。
本編も合わせて、ぜひ読んで下さい。
主人公は小学生の小林綾香。
彼女は読書好きの物静かな女の子なのですが、とある事件をきっかけに佐久間くんと友人になり、色々な事件を解決します。
ですが、事件解決の過程で恨みも買っていて……
主人公の推理が冴えていて、面白かったです!
とくに主人公が探偵みたいなことをはじめるきっかけになる冒頭の事件の解決。すばらしかった。
素敵な友人ができたり、嫌な子に意地悪されたり。友人と喧嘩して、仲直りしたり。推理以外の心にせまるハートフルなエピソードも、いっぱい!
三万字弱の短めなお話なのに、内容は盛りだくさんでした。推理要素のある学園モノを読みたい人におススメです。
ちなみに、本作は下記小説のエピソード0。
参上! 朝霧小学校、少年探偵団!
https://kakuyomu.jp/works/16818093076774022852
わたしは上記を先に読んだのですが、本作を先に読んでもまったく問題ないと思います。
上記の作品で登場したキャラが、本作にも登場していて「お! このキャラ、こっちにも出てくるんだ!」という楽しさは、たしかにありました。でも、それは本作を読んだあとに前作を読んでも言えることです。どちらを先に読んでも、似た楽しさを味わえると思います。
本作が気にいられたら、ぜひ前作も読んでみて頂きたいです♪
あらすじを読んだ方は「いや、『少年』じゃないじゃん!女の子って書いてるし、名前も『綾香』じゃん!」と思われたかと思います。そうです。厳密には少年ではないのです。
ですが、まぁ聞いてください。
あなたがこのレビューを読んでいるということは、『江戸川乱歩』や『探偵』なんてタグがつけられているこの小説が気になっているはず。どんなもんかまずはレビューをチェックしてみて……なんて考えて覗いたのでは!?
勝手にそう決めつけますけど。
ということはですよ。
少なくとも江戸川乱歩や探偵に興味があるということ!(名推理)
どうです。図星でしょう?そうだと言ってください。
ならば、『少年探偵団シリーズ』だってご存知のはずだ!
とくれば、『小林』と来たら、そりゃあもう『少年』なんですよ!そうでしょう?そうだと言ってください!
とまぁ、それはさておき。
こちらのお話は、自分のことを『何もできないダメなやつ』と思い込んでいる小林綾香ちゃんが、素敵な友人と出会って、『小林少年』になるまでのお話。
途中、ウッと胸が苦しくなる部分もありますが、頑張れ、小林君マジ頑張れ、何をやってる佐久間君、お前がなんとかせぇ、と拳を握り締めて応援したくなること間違いなし!
少年探偵団が結成されるまでのエピソード0、綾香ちゃんの冴えわたる推理力も見どころです!