概要
国という枠は名ばかりに衰え、街道は途切れ、文明は過去の遺物になった。
それでも、人と人の争いや営みだけは消えない。
ニナとマギーお姉さんは、しがない渡り人(オーキー)である。二人は幸せな暮らしを夢見つつ、今日も一生懸命、廃墟を漁ったり、畑仕事で食べ物と賃金を貰ったり、野犬やゾンビから逃げ回って日々を送っている。
※1章、零章、2章は冒険。
※3章は黄昏と黄金編。【所持金表記】
ポスアカ世界で行商しつつ、保安官助手。
言うなれば、ポストアポカリプス八丁堀
Z275年+ 9月 店持ち商人になる (03_67)
何時とも知れない時代――何処とも知れない曠野での物語
黄昏の地平を越えて生きるのだ。
なろうにも転載 カクヨム先行
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!生きる為に足掻くのだ、たとえそれが蟷螂の斧でしかなくとも
ポストアポカリプスものは多々ありますが、何よりもこの物語を特徴づけているのは「状況を打開する為のブレイクスルーが無い」所です
それなりの能力のある女性と争いには無力な少女のコンビが、明日も分からぬ荒廃した世界を生き抜く為、持てる力と知恵を尽くして、砂粒の様な希望を積み上げていく
ただ「生きる」という事がここまで重厚な物語になるのかと思わせるストーリー、法と秩序と安全が喪われた世界であるがゆえに迫り来る不穏の影と、それがわかっても何も出来ない無力さ、積み上げた過去を活かしてその危機を乗り越えた時の安堵
そして崩れ去った砂山を再度積み上げなくてはならないという徒労感に、その中でも前を向いて進…続きを読む - ★★★ Excellent!!!廃墟を漁る二人の等身大の「生きる」が胸に沁みるポスアポ
第1話からこの作品の空気が全部伝わってくる。
文明崩壊後の世界で、ニナとマギーお姉さんはポレシャという居留地に転がり込む。チートも無双も無い——二人の手元にあるのは、槍とバットと少しの手持ちだけだ。
廃墟漁りに出かけて見つかるのは、傷んだブリキ皿と空き缶。「割に合わない!……当たり前だけど」と嘆くお姉さんの姿が愛らしい。夜は路地裏で毛布に包まり、野犬の遠吠えに息を呑む。
この作品の凄みは、ポストアポカリプスの過酷さを力で乗り越えるのではなく、「割に合わないことは次からやめよう」「何かしら探してみるよ」という現実的な知恵と楽天性で切り抜けていくところにある。家族写真入りの写真立てを見つけ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ストーリーテリングのお手本
物語の読ませ方が非常に高水準。詰んだ世界に善意の灯を灯す群像劇です。
短いエピソードでキャラクターを立たせる技術は珠玉のもの。
主人公が危険とリターンを天秤にかけながら一歩一歩生活を改善していくストーリーをしっかりと主軸に据えつつ、他の登場人物たちの物語も短いシーンの中で印象的に描写して、絡み合う思惑が紡ぐ戦いと陰謀のスペクタクルを群像劇としてまとめています。
文明が廃れ、法治と道徳が崩壊し、荒野にはミュータントや野犬やゾンビや蟻や盗賊などが巣食う「黄昏の時代」。流れ者としてポレシャ居留地にやってきたマギーとニナは、日雇いの仕事をしながら行商や依頼に取り組み、徐々に生活水準と共同体の中での立…続きを読む