君がいたこの世界をもう一度愛せるように、つなげていくよ

人生残り一週間、何をして過ごすのかを描いたような作品。
いざ選択を迫られると、躊躇し恐れるのが人間かもしれない。

構成は良くできている。

おそらくフェイは、亡くなった和泉朱里と邪推する。
夢がきっかけで朱里を思い出した海鈴のおかげで、朱里はフェイとして海鈴の中に現れたのではと考えてみた。

もしフェイが現れなければ、淳からの返事をもらうことなく別れただろう。

死んだ朱里は不憫だと思い、フェイとして海鈴の前に現れる。
淳を一週間生き長らえさせ、余命の増加という生きるチャンスを与えたのだ。

オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』を思い出す。
いつかまたどこかで、二人が巡り会えることを切に願う。

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