言葉が足りない、そこから巻き起こる悲恋のお話

身分低い上に自分の才能が活かせない主人公と、責任ある地位で竜と対峙しなくてはならない婚約者。
この二人のすれ違いによる、悲しい恋のお話だ。
とにかく、二人が互いを思い合ってるのが文章からひしひしと伝わる。伝わるからこそ、この二人がすれ違う様はなんとも悲しい。

何度登場人物に向かって、「なんで言わないんだよぉおお」と思うが、そんなこと相手に言えないというのも理解できる状況なのだ。
だからこそ、歯痒く、悲しく、どうしてなんだと思ってしまう。

この主人公が、子孫に拾われた後どうなるのかと、一読者として本当に読みたい。

そして、このお話を読んだ子どもたちは、是非「言葉で伝える大事さ」を学んでほしいと思う。

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