憧れのロボットの、コックピットに乗れるような一作。

巨大ロボット──機構人に乗って怪物と戦う、狭間学園パイロット科の生徒たちの話。
インパクトのある戦闘描写から始まり、第二話では壮大な世界観が明かされます。
危機的状況の打破に、有無を言わさぬJAへの入隊。
ロボットものとしてはテンプレ系統のストーリーですが、テンプレはやはり面白いです。
複数の機構が登場し、それぞれ特徴があるのもロボット好きには嬉しいです。
主人公である健の思想がいいですね。死にたくない。人の原初たる思いです。それに対して朝比の考えもまた間違いじゃない。この二人の行く末がどうなるのかが気になります。
機構人描写も丁寧で、特に『白式』には力の入り具合が感じられます。
戦闘描写はやや独特な書き回しで、読者のイメージに任せているような印象を受けました。しかし、コックピットの描写など視覚的な部分の描写はしっかりしており、戦闘の迫力自体は本物であるため、誰が読むかによってイメージが変わる部分は寧ろ長所と言えます。

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