概要
人生は続く。
たとえ、最愛の人を失ったとしても――。
それで全てが終わるのではないのだから……。
それで全てが終わるのではないのだから……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!大切な人を亡くした経験のある人に、是非、読んでもらいたい
妻に先立たれた男と、突然現れた猫との静かで穏やかな日常を描いた作品だ。
妻との思い出の中には、猫は存在しない。しかし、猫の「なおさん」は、まるで妻の事を知っているかの様な、そして妻も「なおさん」を知っているかの様な、そんな不思議な時間が流れていく。
最後に、写真の中に語りかける男の心の声には、強く共感した。
自分事で恐縮だか、自分は婚約者を亡くした経験がある。その心の喪失感は未だにあり、寂しさで胸の奥が疼く事もある。主人公の男のように、猫のいる生活では無いけれど、きっと自分が宙へ逝くまで、男のように、記憶の中の愛しい人に話しかけるだろう。
猫の「なおさん」との生活のため。まだ、妻の元…続きを読む