現代社会が失った何かが息づく分校の物語

 辺見蕗千代先生は、『教師になった一年目にあれこれやらかして、分校に飛ばされてきた』といううわさのある先生。
 この分校に赴任してきてからも、さっそくやらかしてしまっている★
 では、これはダメダメ先生の物語かというと、そうではないという不思議☆
 生徒たちからは『ぶきっちょ先生』の名で親しまれ、いや、頼りないから自分たちがしっかりしないといけないと思われているみたい。
 修学旅行で不在中の6年生を除いた全校生徒数人とぶきっちょ先生の授業風景の物語です。
 優秀な先生かと言われたら、そうとは言えない。かといって、ダメな先生かと問われたら、それも違う。
 きっと良い先生なんじゃないかな?
 えっ? 良くわからないですと?
 本作をお読み頂ければ、きっとあなたも、
『良い先生だな』
と、そして、
『良い学校(分校)だな』
と思われる筈です☆
 現代社会の評価基準から外れたところで、しかしそれに勝るとも劣らない価値が、ここにはあるのかもしれません。
 あまりせかせかせず、のんびりいくほうが良い結果を生むことがあるのかも☆
 ギスギスした現代社会に対し、この分校にはほのぼのした授業風景があります☆
 読めばわかる、きっと!