青タン赤タン色よい返事
目々
見た目だけだと煙に巻く
いつも決まって喫煙所で顔を合わせる先輩が金月と有休を取った翌週、四日ぶりに出社してきたその顔の右目周りがぐるりと派手な青アザで彩られていたので一日中職場がざわついていたのだけども、終業後に案の定喫煙所で二人きりになったところで煙草に火を点けつつ何とか世間話のような調子を装って尋ねたら「机のへりにぶつけたんだよ」という答えが煙と一緒に返ってきて事件か何かに巻き込まれたかと思いましたと笑っていたら「刃傷沙汰はこっちだな」とずらしたスーツの右袖から覗いた手首には赤黒い蛇が巻き付いたようなアザが張りついていて、俺は煙を吐きながら余計なことを口にせずにどう返答を取り繕おうかと考えている。
青タン赤タン色よい返事 目々 @meme2mason
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます