時代変化の予想のつかなさと、人のあたたかさが魅力的な一作

現代サラリーマンが江戸中期に転生、という設定からくる予想のつかなさが面白い快作。


日本人なら誰もが一度は歴史で学ぶけれど、大半はそれほど詳しく知らない

「白河の 清きに魚も 棲みかねて もとの濁りの 田沼恋しき」

という狂歌でお馴染みの「武士の困窮と飢饉と改革」の暗い時代を
主人公が意図せずかき回すことで多くの人の運命が明るく変わっていく様子が
本作はどこかあたたかく朗らかに描かれていて、そこがとても好みです。

果たして主人公という異物混入で、今後の田沼は澄むのか?
そして未来の白河には、魚は棲むことが出来るようになるのか?

まるで江戸中期という時代そのものに「環境活動」をするかのような
今作の歴史改変がこのあとどう展開していくのか。
今後も楽しみに読みたいと思います。

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旗本改革男

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