まるで日本神話のようにたおやかな雰囲気の「暦」ファンタジー

登場人物は「暦」です。
日本の(古代中国から伝わったものも多いと思いますが)暦には実にいろいろな「季節を表す言葉」があるのですね。
日本文化の勉強になるなあと思って読んでいましたが、今ではすっかり和風ファンタジーの雰囲気に魅せられています。

空の上におわす神様たちの仕事場という雰囲気で、のんびり明るい空気に癒されます。
でも物語を通して解き明かされる「謎」もあります。
それは主人公の存在と、前任者が消えた理由。
あとから冒頭のプロローグが重要なシーンだったことに気付いて読み直してしまうくらい、しっかり伏線が張り巡らされています。

でもそんな謎解きにこだわらなくても、色とりどりの描写を味わうだけで存分に楽しめる作品です。
四季・二十四節気・七十二侯が擬人化されたキャラクターたちがにぎやかに織り成す天上絵巻、ぜひあなたも紐解いてみてください!

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