何を言ってるいるかわからないかも知れませんが、そういうお話なんです。
主人公はちょっとだけ空間を消去できるんです。
修験者らしき人が百五十年だけ不老不死にしてくれてその期間能力の研鑽を積みます。
でもまあ、生きていれば育つ能力なので基本山奥でひとり気楽にのほほんと過ごしています。
ここ。ここがポイントなのですが。
この人の孤独への耐性が鋼なんです。
百年の孤独より孤独です。
山奥の小屋で娯楽なしで百五十年暮らせるのです。
ちなみにその後普通に社会復帰します。
この精神力が特殊能力じゃないのか? とさえ思います。
敵も見たことさえない。特に何も起きない。時間だけが過ぎる。不思議な空気感。
なんだか知らないけどだんだん面白くなってきます。
最後は本当にハッピーエンドです。
奇妙な可笑しみと読後感があります。
類型のない変わった話が読みたい方。
曽呂利新左衛門の米っぽい話が好きな方。
どうぞご一読ください。