走れ、六番を勝ち取るために

話運びが丁寧で落ち着いていて、それでいて勢いのある作品でした。物語も心温まるもので、子どもの頃に読んでいた児童文学を彷彿とさせます。縛りがなく、どこまでも自由で想像的な晴れ渡った考え方。そうしたものは年を重ねるにつれて固くなり、程度はあるとはいえ邪なものへと変化していくと思います。ですが本作は、そのような凝り固まったものを解してくれました。不思議な感覚です。

純粋に好きなことに没頭し、夢を追いかけて走り続ける。作品を通して描かれたそんな姿に、本当に大切なことを再認識させられたようです。なぜ、どうして、という根本的な疑問への答えを探している方。進むべき方向を見失ってしまった方。そんな方々に本作は少なからず、前に飛び出す勇気を与えてくれることと思います。

生きるエッセンスを求める方は、是非ともご一読を!