繊細な文章で綴られる物語の現実

私の自主企画に参加していただいた作品なのですが、あらすじを見て「面白そう」と思い、第一話に目を通した後「そうそうこういうのを読むために自主企画したんだよ!」と思いました。

第一話でまず飛び込んでくるのは、主人公リューグの繊細で温かくて可愛らしい一人称の文章です。
自分の仕事について、大好きなイリスについて、気難しいティマトについて、また本人は当たり前だと思っているけど読んでいる人にとってはどうしても感じる違和感について、語られていきます。
やがて、話が進むことによって世界の現実(想像通りのものもあるし、異なるものもあります)も分かるのですが、この時のリューグの心の表現もとても細やかです。
物語としては、一旦区切りがつき、どの方向から話が始まるのか気になりますが、引き続き読ませていただきたいと思います!