第113話 アルニタスを守りたい!②

 家を出ると、まず楓が走ってピンクちゃんたちのところへ向かった。

 その後を透とルーが続いていき、彩香と弘樹はその少しあとから歩いた。


「ねえ、弘樹くん」

 彩香は弘樹の腕をとって、スキップするように歩いた。

「うん、彩香」

「あのね、なんだかわくわくするね!」

「わくわく?」

「そう。――大変なことが起こっているんだけど、でもだけど、あたし、なんだかわくわくするの!」


「……彩香にはかなわないよ」

 弘樹はくっくと笑った。

「どういう意味?」

「言葉通りだよ。――幸せだなって思って」

 彩香はうふふと笑うと、「弘樹くんといっしょだしね!」と言った。

「うん。楓もいるし、透もいる」

「ルーもいるし、ピンクちゃんたちもペガくんもいる」

「そうそう」


「だからね、弘樹くん。なんとかなるわよ!」

「だって、夢は叶うんだしね?」

「そう! 夢は叶うんだよ、弘樹くん!」






   ――第4章「アルニタスの子は世界の声を聞く」 了




***お知らせ***


 第4章はこれでおしまいです。

 この章からいきなり三人称になりました。

 実は第3章辺りから、弘樹一人称だと、「弘樹が見えていないこと」を書けないので、困ったなあと思い、第4章からは思い切って三人称にしてしまいました。違和感なく、読んでいただけていたら嬉しいな、と思います。

 お話は、第5章に続きます! 第5章も必ず書きますので、ゆっくりお待ちいただければ、と思っております。明るく楽しいほのぼのファンタジーであるところは変わりません( *´艸`)


 ところで、ルーの話に出て来た、ドラゴン統一のお話ですが、イメージが一気に膨らんで、「『その溺愛、過剰です!?』コンテスト」向けのお話として書きました。

 もしよろしければ、読んでいただけると嬉しいです。

(ただ、「溺愛」なので、基本的にいちゃいちゃな話です。)


「花嫁は王太子の片腕――子ドラゴンの手当てをしたら、溺愛されてしまいました」

https://kakuyomu.jp/works/16818093081069652978


 スピンオフとして、いずれ、第4章のあとに貼り付けますが、コンテストに応募しますので、とりあえず単独で出します。


 フォローしてくださっている皆さま。

 他の作品も書いているので、更新が遅くてすみません。

 でも、投稿すると読んでいただける方がいて、本当に嬉しいです。


 ありがとうございます!!!

 第5章もよろしくお願いします!

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異世界でドラゴンをかう、ペガサスもかう、えーと次は何だっけ? 西しまこ @nishi-shima

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