第25話 あれ?まじで?

俺は家に帰ってそのままリーナをベッドに置いてみた。

すると


「てんちょー」


って喋ってた。


「しゃ、喋ってるのか?!」


ピーピーと喜んで跳ねながらたまに、俺の名前を呼んでるようなそんな感じ。


目の前で起きてることが信じられなくて俺は目をこする。


スライムがしゃべった?!!!


しゃべるスライムなんて聞いたことも見たこともない。

ダンジョンにいるスライムだって、むにむにしててズルズルのそのそと移動してるだけだもん。


それがこうして俺の名前を呼んでるなんて話、俺が1番信じられなかった。


目をぱちぱちして青色のスライムを見てたら、ニュルンと俺の頭の上に乗ってくる。


そしてそのままピーピー鳴き始めた。


「ま、まじかよ……」


スライムがしゃべるなんて話聞いたことがないぞ。


俺ってひょっとしたら今すごい歴史的な瞬間に立ち会ったんじゃないかって思うけど。


「ピィピィ」


本人はこのように別に凄いと思ってないようだった。


俺は自分でなにをしたらいいか分からなくなったけど、とりあえず。


「ごはんにでもしようか」


そう言ってご飯を作り始める。


うん。

ほんとによく分からん!


なんで喋ってるんだこの子!


まぁ、でもいっか!


なんでしゃべってるのか分からないけど。


ついに俺の言語を理解したのかもしれないし。

てか


「それ以外は話せないの?」


聞いてみると


「ピィ」


だそうだ。

俺の名前以外は呼べないみたいだけど、それでいいよな。

スライムがしゃべる方がおかしいんだし。


俺の事を呼んでくれてるだけで嬉しいってものである。



後日談。


俺が店のことを宣伝する目的で行った配信内でリーナが俺の事を「てんちょー」と呼んでて、それが配信に乗りしゃべるスライムがいる、ということで俺の店の知名度は爆発的に伸びた。


リーナのお陰で店の名前は広がったけど、人気の一因になったのは俺の料理の味が悪くない、ということもあったらしい。


その後もしゃべるスライムとか、ここまで懐くスライムというのはリーナだけだった。


その後俺の味に魅了された客が弟子入り、とかを申し込んできて、2号店3号店とオープンしていくことになって。


それで今では俺の店の売上は8000倍になったのだった!


それで今日もリーナは俺の事を厨房で呼んでる。


「てんちょー!」






【あとがき】

個人的な事情で続きを書けなくなったのでここでとりあえず完結とさせていただきます。


(途中から自分の書きたいものと皆さんの読みたいものが全然違う方向を向いてるのでは、と一度思い始めて続きを書けなくなってしまいました)


ほんっとに、ごめんなさい。

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弱小飲食の店長の俺バイトが来ないしスライムを拾ったので店でタダで働かせることにした。売上は8000倍になった。 にこん @nicon

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