機智に富んだヒロインの物語

頭の中に「誰かが書いた古典や神話や歴史の記録」が無限に浮かんでくる不思議な女の子が主人公のお話。主人公の体質故に、ストーリー中には謎かけ勝負のような要素があり、その回答として古典が話の合間にポンポン入り込んでくるのが面白い。
ところが、最後から三話目で突然、主人公の特異体質の上位互換のような腕を持った相手との勝負が始まる。そこで頭を絞り尽くした末に、主人公が導き出した答えとは……。
最終話まで読み終えた瞬間に、ふと空から何処までも真っ直ぐな一本の光る糸が降りて来たかのように第一話の物語売りの発言の真意がわかる。お薦め。