日中戦争という最悪の中での最良のシナリオ

尖閣をめぐる第二次日中戦争をシミュレートしているが、淡々とした文章で”兵器と政治”をメインに描写が進む。
『日中双方の”人間(兵士)”の誰が犠牲になっているか?どんな地獄を見ているのか?を知りたくば、行間を読んでくれたまえ!』と作者様の声が聞こえてきそうなスタイルは、この手の仮想戦記では珍しいと思うが、戦記モノについて回る”しんどさ”を読み手の想像力に託したのは”アリ”だと思う。

なおシナリオ自体はかなり日本贔屓?(違う歴史を歩んできた日本らしく、戦力として原子力空母、国防軍、海兵隊、宇宙軍までも持ち、外患誘致的な政治勢力も登場しない。対して中国は初手から日本本土に向けて長距離弾道ミサイルの飽和攻撃を実施しない、国内問題が破裂寸前等)であり、必ずしも”現実”を反映していないのだが、緊迫したドラマ性は充分。

日本と中国との間で再び起こった戦争が17日間でどう収束するのか?
是非、他の読者の方々もお読みいただきたい<(_ _)>

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